5月号

2023年10月19日

l目次/2022年5月号/みんなの図書館
MAY
2022
No.541

特集:議会図書室入門
特集にあたって 石井保志 3
議会図書室の活性化運動を起こしませんか! 北川正恭 4
議会図書室の成立経緯 松本直樹 8
エビデンスに基づく政策立案(EBPM)と図書館 田辺智子 17
議会改革度調査から見た議会図書室の課題 長内紳悟 24
議会図書館訪問記─一般市民の利用体験から 昼間たかし 33
議会図書室の文献紹介 石井保志 41

一般:
本を紹介する本を図書館司書30人がつくったら 高橋貴子 50

連載:
Aloha News─5 司書、小学3年生に育てられる 阿川智美 58
図書館の生態系─16 図書館の電子書籍貸出サービスについて考える─日本の図書館では、なぜ電子書籍、電子図書館サービスの導入が進まないのか? 山本順一 60

ほん・本・Book:
『図書館司書30人が選んだ猫の本棚』 中島尚子 78

図問研のページ:
会員異動 80
4月号訂正 80
今月贈っていただいた資料 80
編集後記 80

column: 図書館九条の会:
「鎌倉市図書館振興基金条例」のこと 阿曾千代子 57

Crossword Puzzle; 452 49

特集にあたって
文責:石井保志
議会図書室棚プロジェクト代表
「議会図書室」とは議員の調査研究に資するため、「地方自治法」第100条第19項により、議会に設置される図書室のことです。必置義務がある図書室ですが、現状の市町村の議会図書室は「書庫や倉庫状態」と揶揄されることもあります。
数年前から、地方自治体の議会改革が声高に叫ばれていたことをご存じでしたでしょうか。議員の質問力、政策立案力等の向上とともに、それらを支援する議会図書室の充実も議会改革のひとつに含まれています。しかし、議会改革の議会図書室の充実案には、選書や資料整備、人事など運営の具体については深く言及されていないようでした。一方、図書館関係の雑誌には、議会改革に呼応する新しい動きも少数に留まっていたように思います。せっかく議会改革という追い風がありながら、議会図書室を知る機会が少なかったのは残念なことでした。
さて、二元代表制の一翼を担う議会の情報源として、議会図書室機能にはどのような期待があるのでしょうか。もし、市民の代表である議員からの調査依頼に対して、情報提供が十分ではない議会事務局があるならば、図書館の豊富な蔵書活用による後方支援、文献調査ノウハウをぜひ活用して欲しいと、思ってくださる方は少しでもいらっしゃらないでしょうか。現在、議会図書室が「未開拓な場所」と仮定すると、図書館界で実践してきた行政支援サービスや、今まで蓄積してきたノウハウを移管し連携することで、議会図書室の機能強化(文献提供・政策立案支援等)を相当に充実させることができると考えます。
本特集は、議会図書室が本当に「倉庫状態」というのは都市伝説なのか、議会図書室がどのように期待されているのか現状をまず知っていただくことを目的に「議会図書室入門」として特集を組ませていただきました。執筆者の皆様には本誌への寄稿をご快諾いただき、ご多忙の中、執筆いただきましたことに厚くお礼申し上げます。また本誌編集部には、本特集の企画を寛大に受け止めていただいたことを感謝いたします。

みんなの図書館編集部:明石浩/今井つかさ/片野裕嗣/川越峰子/小廣早苗/西河内靖泰/微笑正凡/藤巻幸子/二橋雅子/松本芳樹図書館問題研究会
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メール tmk55@tomonken.sakura.ne.jp

Posted by tmk