3月号
目次/2022年3月号/みんなの図書館
MARCH
2022
No.539
特集:竹内悊先生追悼集
特集にあたって 編集部 3
竹内悊先生と茨城支部 さまざまな教えの中から 大畑美智子 4
会報「風」が伝える竹内先生の訃報 守谷の図書館を考える会 11
私の「生き字引」だった竹内さん 先﨑千尋 13
竹内悊先生を悼む 山重壮一 19
竹内先生に教わったこと 片野裕嗣 26
竹内悊さんの思い出 田中伸哉 32
竹内悊先生からの手紙 明石浩 33
竹内悊先生は「元気の素」 松岡要 39
竹内悊先生の思い出 松原伸直 42
ランガナタンという山、竹内悊先生という先達 吉植庄栄 44
『会報』『みんなの図書館』『図書館評論』に見る竹内悊執筆一覧 47
連載:
50 東口真衣 Aloha News─4 ニンフィアと指宿図書館 東口真衣 50
図書館の生態系─15 指定管理者制度再考善良な図書館現場の方とのメールのやりとりから 山本順一
ほん・本・Book:
『学校一斉休校は正しかったのか?』 鬼頭孝佳 70
図問研のページ:
今月贈っていただいた資料 72
編集後記 72
column: 図書館九条の会:
古い時刻表 石川ゆたか 67
Crossword Puzzle; 450 49
特集にあたって
編集部
文責:川越峰子
竹内悊さんが2021年10月14日に亡くなった。享年93歳。
3月号で竹内さんの追悼特集を組むことにしたとき、館界には教え子が大勢いると思っていたが、長生きなさった方なので、専修大学時代の教え子たちは現役を卒業しているし、筑波に移ってからの学生たちも定年までの年月を数える年齢に達していることに気づいた。大きなお体のままいつまでもお元気でいてくださると思っていたが、月日は確実に過ぎているのだと改めて思わされた。
編集部から依頼した原稿のほかに、今回は図問研メーリングリストminnanoで投稿を呼び掛けた。
いただいた原稿は意図したわけではないが、結果的に様々なテーマを持つ内容となって、竹内さんの励ましや働きかけや啓発の幅広さ、大きさを感じさせるものとなった。
竹内さんご本人の大きさが現れたものとなった。大きいのはお体だけではないのだ。
『みんなの図書館』も個々の編集部員を通して様々な支援を受けていたのだとわかる。
原稿の中で、竹内さんを先生と呼ぶ執筆者が多かった。
図問研は、図問研の中では師弟関係でも「さん」付けで呼び合おうと言い、そうしてきた。意味するところは、図書館のことで話をするときは対等ということだと理解してきた。
原稿からは、竹内さんは執筆者それぞれに丁寧な対応をされ導いてこられたのだということが伝わり、自然と「先生」とお呼びすることになったのだと理解できる。
竹内さんは、本当に慕われ尊敬された方だった。昔、やはり編集部員だった私は、竹内さんの青インクで書かれた太字の読みやすい原稿に、ピーッと線を引いて赤字を入れた。たまたま事務所に来ていて竹内さんの原稿だと覗き込んでいた人たちに、悲鳴を上げられ、ぎょっとしたことがある。竹内先生の原稿に手を入れるなんて! この人たちも竹内さんに懇切丁寧な対応と指導を受けてきたのだろうと、今なら理解できる。
近年先輩が次々と逝かれる。あとに続く人々に先人のしてきたことを伝えることをきちんとしていかねば、と改めて思わされる。
みんなの図書館編集部:明石浩/今井つかさ/片野裕嗣/川越峰子/小廣早苗/西河内靖泰/微笑正凡/藤巻幸子/二橋雅子/松本芳樹
図書館問題研究会
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