アピール・要請・宣言,図書館関係ニュース

 5月26日付けで、日本図書館協会より「図書館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン(更新版)」が公開されました。

 図書館問題研究会からの要求事項については、
1. 「来館者名簿の作成」は、 「氏名及び緊急連絡先を把握する」に変更されましたが、記述は残っています。
2. 接触確認アプリについては、「感染者通知システムや接触確認アプリ等の 活用を来館者に呼びかけることも考えられる」に変更されましたが、記述は残っています。
3. 「入館を制限する」との記述は、「改善後に来館するよう要請する」に変更されました。
4. 「返却台に置くよう求めるな どの注意喚起を利用者に対して徹底」との記述は残っています。

 また、「本ガイドラインに示した基本的事項は、開館に際して、すべて実施することを義務づけるものではない。また、基本的事項のすべてが、全国一律に当てはまるものでもない。各図書館は、本ガイドラインに記した基本的事項を実施する必要があるかどうかを、「3.適用」に記す手順に沿って主体的に判断することが求められる」(2p)といった記述が加えられています。

アピール・要請・宣言

5月18日に図書館問題研究会委員長名で、日本図書館協会に「図書館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」の速やかな修正を求める要請を送付しました。これについて、5月20日に日本図書館協会よりメールで以下の回答がありました。

図書館問題研究会 委員長 中沢孝之様
いつもお世話になっております。
日本図書館協会総務部長の高橋と申します。
このたびは、ご意見ご要望をお寄せいただきましたが、返信が遅れ、誠に申し訳ございませんでした。
「来館者名簿」のことについては、本日、補足説明を協会HPに掲載いたしました。
他のご要望につきましては、ガイドラインの更新版を作成する中で検討してまいりますので、ご了承のほどお願い申し上げます。

なお、日本図書館協会に意見を送付した個人に対しても同じ文面の回答が送付されているとのことです。

また、日本図書館協会より 「図書館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドラインの「来館者名簿の作成」の運用に関する補足説明」が公開されました。

アピール・要請・宣言

2020年5月14日付で日本図書館協会より公開された「図書館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」は、「図書館の自由に関する宣言」に反し、 感染症拡大防止対策としても整合性・合理性に乏しい来館者名簿の作成を要請するなど、その内容に大きな問題があり、 感染拡大防止に尽力しながら図書館サービスの再開に努力している図書館現場に混乱をもたらしています。

この事態を一刻も早く改善するため、図書館問題研究会委員長名で、日本図書館協会に対し、ガイドラインの速やかな修正を求める要請書を送付しました。

「図書館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」の速やかな修正を求めます

アピール・要請・宣言

3月21日付けの 図書館問題研究会全国委員会の呼びかけ「COVID-19(新型コロナウイルス)の感染拡大防止対策に係る図書館の対応について」を掲載しました。

この呼びかけは、COVID-19(新型コロナウイルス)の感染が広がる中で、図書館・図書館員が適切かつ柔軟に図書館サービスの提供について判断するとともに、情報の共有化を呼びかけるものです。

ただし、状況は流動的であり、3月21日段階の呼びかけであることに留意してください。