1月号

2023年10月31日

目次/2021年1月号/みんなの図書館
JANUARY
2021
No.525

特集:千葉治さんの事績をたどる
特集にあたって 編集部 3
日本の図書館の高揚期における活動 松岡要 4
図書館「ひろば」論と千葉さん 大澤正雄 11
「仙台にもっと図書館をつくる会」と千葉さん 川端英子 20
「花畑によい図書館をつくる会」とその前後のこと 鈴木順子 25
本のある広場・八広図書館 松島茂 28
九州・福岡での活動 白根一夫 33
九州・佐賀での活動 田中伸哉/中島文子/園部節子 38
たくさんのおくりもの─千葉治さんからもらった宝物 早川光彦 47

一般:
図書館は休館、でも移動図書館車は走った─コロナ禍での多賀町立図書館の取り組み 西河内靖泰 53

連載:
図書館の生態系─7 リトルボーイ(広島に落とされた原爆)製造にかかわったハーブ・ヨークを育てた図書館 山本順一 63
公民館・図書室からの風景─12 コロナ禍の生活を綴る 山田龍太郎 71

図問研のページ:
日本学術会議第25期推薦会員任命拒否に関する声明 78
第12回常任委員会の記録 78
会員異動 61
今月贈っていただいた資料 61
図問研事務所は引っ越します 80
編集後記 80

お知らせ:
発表者募集開始!図書館問題研究会第47回研究集会in Zoom 46

資料紹介:
『図書館研究三多摩』第10号 10
『住民自治と民営化路線』 27

column: 図書館九条の会:
女性議員が少ない 赤尾幸子 77

Crossword Puzzle; 436 52

特集にあたって:
編集部
文責:川越峰子
千葉治さん(1936-2020)は図書館問題研究会の委員長(1982-1987)だった。その期間から見ても千葉さんが活躍されたのはざっと30年以上も前ということになる。
千葉さんといえば「ひろば論」を思い起こすが、千葉さんは現役の人々にはあまり知られていないのではないかと思う。また、評価されていないとも思う。北欧の図書館の紹介など見ると、設備や経費は段違いであるにしても、これは千葉さんがしてきたことではないかと思ったりする。
今回の特集原稿を読みながら感じたのは、「ひろば論」は図問研全国大会などで討議をされたことがあったにせよ、貸出しを追求する観点からは異端だったのかもしれないということだ。実際のところはどこの図書館でもいろんなことをやっていて、決して貸出一辺倒ではなかったのだけれど、貸出し以外の活動については、総称もなく『み』でも大会でもあまり言ってこなかった。
また、千葉さんはなにより実践家であったのだと思う。利用者や住民と直接かかわって体感して得たものが千葉さんの活動の芯にあったと思う。
千葉さんは6月に亡くなったのだが、直近の『み』には追悼も載せておらず、千葉さんの追悼特集を組もうと考えた。千葉さんの事績を追うものにしたい。いい人でした、という特集にはしたくなかった。そう言う割に、例によって執筆者に十分な時間的余裕を提供できておらず、執筆の方々にはご迷惑をおかけした。
この特集を契機に千葉さんの事績を振り返り、千葉研究が進むことを期待したい。
*千葉さんの著作が各記事に取り上げられているが、単行本を下記にまとめて一覧し、個々の記事では本タイトルのみとした。
『本のある広場 ある下町の図書館長の記録』ちばおさむ みんなの図書館双書6 教育史料出版会 1992 ISBN978-4-87652-234-7(4-87652-234-0)
『図書館の集会・文化活動』ちばおさむ・伊藤紀子・松島茂 図書館員選書9 日本図書館協会 1993 ISBN978-4-8204-9312-9(4-8204-9312-4)
『図書館長の仕事 「本のある広場」をつくった図書館長の実践記』ちばおさむ JLA図書館実践シリーズ10 日本図書館協会 ISBN978-4-8204-0808-6

みんなの図書館編集部:明石浩/今井つかさ/片野裕嗣/川越峰子/小廣早苗/西河内靖泰/微笑正凡/藤巻幸子/二橋雅子/松本芳樹
図書館問題研究会
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メール tmk55@tomonken.sakura.ne.jp

Posted by tmk