日本学術会議第25期推薦会員任命拒否に関する声明
2020年11月24日
図書館問題研究会常任委員会
図書館問題研究会は、図書館の発展を願う図書館員や研究者、住民で組織する個人加盟の団体です。
2020年10 月1 日、日本学術会議の推薦した新規会員候補105 名のうち6 名が、菅内閣総理大臣によって任命されなかったことが報じられました。その理由については、「総合的、俯瞰的」に判断したということ以外、現在も説明されておりません。
形式的な任命という従来の解釈を変更し,恣意的に任命を拒否することは,日本学術会議の独立性を危うくするだけでなく、政治的な内容も含む学術研究に関する独立性、自主性・自発性が阻害される恐れがあり、日本国憲法第23条にうたわれる学問の自由を否定することでもあります。
図書館は、日本国憲法第21条や第26条等に基づき、教育を受ける権利や学問の自由、表現の自由や知る権利などを保障する機関です。本件任命拒否が、図書館が支えるこれらの自由や権利を脅かす結果につながることを危惧します。
以上の理由から、当会では菅政権のこの決定に強く抗議するとともに、経緯の説明と6 名の候補の任命を求めます。